夢みたもの
本当は凄く気になる。

でも、どうして気になるのか、自分でも分からない。

不思議そうにあたしを見る航平と宮藤君に、あたしは慌てて手を振った。


「何でもないの。暇だったから、ちょっと覗いてみたかっただけ・・・ホント気にしないで?」

「そう?放課後の音楽室は特クラの生徒が使用してるから、邪魔するとうるさいよ?」

「うん、そうだよね。ありがとう」


あたしは出来るだけ平静を装って、宮藤に笑いかけた。


宮藤君は「ふぅん」と呟くと、小さく笑いながら、航平の隣に来てあたしを覗き込む。


「・・・うん。確かに、雪村さんを見てると、堤の気持ちが分からないでもないな」

「え?」

「何て言うか・・・雪村さんって、放っておけないタイプだよね?」

「え・・・そうかな?」


あたしは宮藤君を見上げて肩をすくめた。


そんな事、今まで人に言われた事がない。

葵程じゃないけれど、人並みにはしっかりしているつもりだ。


あたしが首をかしげると、宮藤君はまた小さく笑った。


「堤が手放したくないのも、分かる気がするな」

「え?」


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