御曹司は魔法使い⁉︎ ② 〜私達、結婚式を挙げます！〜

「ホームシックか…。ストレスは良くない。賢人くんも心配だろう。葉子、お前しばらく光ちゃんについてやれ。」

「父さん、昇平も顔を見せに行かせよう。妹さんの義理の弟なんだよ。知っている顔が揃えば、きっと安心するだろう。」

「昇平先生か。それはいいね。
彼は明るくて人懐っこいからね。
光さんも気が休まるだろう。」

ホントだ！　私と昇平で光ちゃんを励まそう。
東京にいる私達で、妊娠中の不安な時期を乗り越えられるように協力したい。

「あ…ありがとうございます。
俺…俺の仕事のためにこっちに連れてきてしまって…。いつも光には支えてもらっていたのに、何も出来なくて…。どうにかしてやりたいのに…。
本当は、実家に帰してやるのが1番だとわかっていたんですけど…。」

賢人くん…。
いつもしっかりしている賢人くんだけど、光ちゃんのことではやっぱり落ち着いてなんていられないんだ。心配だよね。当然のことだけど。
でも、光ちゃんが実家に帰るって言うのはきっとない。私が光ちゃんの立場なら、やっぱりしんどくても、旦那様から離れたくないもの。

「賢人くん、大丈夫よ。
私もお母さんと一緒にフォローする。
昇平にもなるべく顔を出すように言うわ。
…光ちゃん、実家に帰るなんて、絶対言わないと思うよ？　賢人くんのそばを離れるなんて、きっと考えてもいないと思う。」