御曹司は魔法使い⁉︎ ② 〜私達、結婚式を挙げます!〜
「ごめんね?せっかくの休日なのに、こんなことになっちゃって。」

「全然だよー。むしろこれから毎日ここに通えるなんて、すごく嬉しい。
賢人のことは気にしなくていいわよ?
このビジネスチャンスを逃すなんて、そっちの方が問題だわ。」

「……」

光ちゃん…
雅おばさんに似てきたな…
光ちゃんのお母様、坂上雅(さかのうえみやび)さんはご実家の老舗洋菓子店HASEGAWAで常務をされていて、バリキャリなのだ。

「花ちゃん、ありがとうね。
昨日、葉子さんから電話をいただいたの。
久しぶりにお話しできて嬉しかった。
つわりが酷くてナーバスになっているのか、環境が変わったストレスで、つわりが酷くなってるのか、正直わからないの。勇人の時はここまでじゃなかったから。」

「光ちゃん…」

「でも、やっぱり外に出ないとダメね。
今日思ったわ。うちで、勇人と2人きりだと、1日が長くて。つわりがキツいから仕方がないと思っていたけど、だからって外に出ないのは悪循環だった。ここなら勇人も嬉しそうだし。」

そう言えばさっきから勇人くんがいない。
あ、いた!
ここが気に入って1人で探検しているようだ。まあ、この中なら安心だけど。見えてるしね。

「私もほぼ毎日来ているから。まだちょっと気持ち悪さは続くだろうけど、でも一緒にランチしようよ。たまに昇平や寿貴先生も合流するのよ。」

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