天色ガール
───信号機は過保護だ。
学校は危険がいっぱいだから!を理由に彼らはどこにでも一緒に付いてくる。
鬱陶しいだけで特に問題はないけど……さすがにトイレにまで付いて来ようとしたのは止めた。
それはただの変態だ。
だからどこかへ行きたい時は、こうやって行き先を伝えてからにしている。
「そこまで心配しなくてもなぁ…」
女子トイレに入るまでの道のりで感じた幾多の視線。大半は男。
だけど遠巻きに見てくるだけで、学校に百何人といる“閃光”の姫であるあたしに絡んでくる輩はいない。
それは信号機もわかってるはずだし…。
だいたい、学校の危険って何だよ。漠然としすぎだろ。
「あれか?学校の七不思議とかか?」
ぶつぶつと学校の危険例を挙げながら、手を洗って女子トイレから出ようとした────その時だった。
バンッ!!