天色ガール



びっ、くりした…。



トイレのドアを乱暴に開け、中に入ってきたのは三人の女子生徒。


制服のリボンは外しているが、足元に視線を下ろすと深緑色の上履き……三年か。


全員似たような厚化粧だけど、プリン頭、縦巻きロールヘア、ショートヘアと髪型で見分けがつきやすかった。



…ていうか、



「すみません。出たいのでそこ退いてもらっても良いですか?」


「は?何あたしらが邪魔だって言いてぇの?」



濃い化粧顔を歪ませるプリン頭のプリン先輩。



正直、邪魔でしかない。



だってこの先輩達、トイレに入ったのになぜかドアの前から一歩も動こうとしないから。




「ちょっと!後輩のくせに生意気なんじゃないの?」


「会長に歯向かってんじゃねーよ!!」




あたしは至極当たり前のことを言ったはずなのに、そうクセの強い髪型の縦巻きロール先輩と、金髪ショートヘアのショート先輩に反論された。なぜ。



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