天色ガール



声を出したあたしに視線が集まる。



意を決してあたしは言った。





「もしかして……“五閃”ってみんなのこと?」





「うん、そうだけど」


「誰かから聞いたか〜?」




恐る恐る訊いたのに対し、想乃と藍が普通に認めた。




「…うそ」


「マジだぜ〜」


「本当の本当に?」


「うん、本当だよ」




何度訊いても二人は頷く。



同じ質問を繰り返すあたしを不審に思ったのか、




「なんだよ。俺らが“暴走族”だって知って怖くなったか?」




赤髪、茜がボリボリお菓子を食べていた手を止めた。





「いや全く怖くはないけど、正直会いたくなかったっていうか……」



「「「……は?」」」



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