何度も、何度でも。
それから数日が経ち、私ははちまき作りを
順調に進めていた。残るはあと3人分だけ。

このペースなら、全然まだ余裕がある。
他の人たちはどうなのか気になり、
聞いてみると大体の人も問題なさそうだ。

…結翔ただ一人を除いては。

予想通り、部活で朝も夜も練習で
忙しい結翔にはちまきを作る時間といえば、昼休みか家での貴重な自由時間くらいだ。

その時間を使い、さらに不器用な結翔が
数日かけて作れたのははちまき1人分。

結翔は申し訳なさそうにしていたが、
それはしょうがないことだと思う。

だから、ここは私が手伝うことにした。
まあ、結翔にはあと1人分作って貰うとして
私はあと5日で6人分。無理ではない。

「本当にいいのか?」

「いいよ、だって授業中よく結翔には
 助けてもらってるし。それに、友達
 なんだから」

にっこりと笑ってそう言うと、結翔はなぜか急に下を向いた。顔は見えなかったけれど、
耳が若干赤く染まっていた。

「え、どうしたの?熱でもある?」

「いや、ない。ただ暑いだけ」

まだ下を向いたまま結翔はそれだけ言うと、
ありがとうとだけ言ってそのまま部活に
行ってしまった。


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