俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

「欲を言えば美奈人くん、アラートは10分しか発することが出来ないのでしたら、結界の切り替えを増やして頂くのはどうですか?更に10分後とかに。流石に10分は僕たち間に合わないですよ」

「おぉー!そうか!タクちゃん、貴重なアドバイスさんきゅー!ヤル気出てきたぜー!」

めげない性格なのか、綾小路室長の助言をもスラスラとメモをする美奈人。ポジティブシンキングって羨ましい限りだ。




「うぉーい。それはさておき、おまえらハンバーグ食わねえの?」



カウンター席から振り返って相談中のテーブル席に声を掛けるのは、少年神様の豹牙だ。

ガーディアンの世界の統治者の弟、帝弟殿下らしい。だから、そんな偉そうな口調なのか。

「豹牙クン、この時間にハンバーグはおっさんの我々にはキツいデスよ…」

「え?そう?」



そんなわけで。

ハンバーグを食すのは、カウンターにいる俺たち三人。

なずなは食べてきたからいらないんだと。



「御所望のハンバーグ、出来上がりましたよー」



咲哉さんがカウンター越しに、湯気の立ったほかほかの焼きたてハンバーグを並べてくれる。

< 138 / 541 >

この作品をシェア

pagetop