俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
ぶつかったのはベージュのトレンチコートを着た女性だった。
ろくに詫びることも出来ずに、向こうも頭を下げて早々に去ってしまう。
颯太に「ちゃんと前見てろよ」と小突かれた。
いや、前だけを見過ぎてしまいましたのよ…。
…だが、まさかこの些細な出来事が、幕開けとは思わない。
俺たちの運命の歯車をバラバラにするぐらいの、命の危険にも及ぶ、悲劇の始まりだということを。
「…痛っ」
★★★★★mission8 eNd★★★★★★