俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~
「よぉー!皆の衆、おじゃまーっ!」
今日は金曜日。
昼休み、弁当食べ終えて、颯太や陣内、美森と他数名と教室で過ごしていたところに、隣のクラスの来客があった。
チカだ。
「おーチカ。六組じゃ誰も相手にしてくれなかったか?」
チカのハイテンションな登場に、嫌味を放つ颯太。
だが、この大きい男はそんなものには気付かない。
「ちゃいますよー?愛してる伶士に会いに来たんだぜーぃ?なずぽよがいなくて寂しいだろーぅ?なぁ?」
「はいはい」
チカは真っ先に俺の方にやってくる。
そこらの椅子をガガガとけたたましく俺の隣へと動かし、ピッタリと俺の横に座ってきた。
うっ。暑苦しい。
…でも、こうしてチカが俺のところに来るのは恐らく、なずなの欠席が長くなってることに、俺が落ち込んでいると思って、チカなりに気を遣っているんだと思う。
俺は、家に帰ればなずながいて、毎日会ってるんだから、そんな気遣いいらないんだけど。
それを知るのは川村しかいないし、もしこいつらに話してしまうとなると、いろいろややこしい。追及めんどくさい。だから、内緒にしてる。