キミと同じ世界
私はハァ、と溜め息をついて、覚悟を決める。
まだ閉めていなかった靴箱の扉をパタン、と閉めた。
そして、職員室の方へと向かう青いジャージを追いかけた。
職員室を通り過ぎ、校長室よりも手前にある、“ 生徒指導室 ” と札が掛けられた部屋で立ち止まる。
そこは職員室とは違い、開き戸の造りをしていて、
先生はドアノブを引いて奥へと進んだ。
私も恐る恐る足を踏み入れると、
紙が持つ独特な匂いがツン、と鼻を掠める。
部屋の中央に構えた長方形のテーブルには紙が大量に置かれていた。
「相川、ここ座りな」
椅子を引いて、クイクイと私を手招きする。
私は大人しく従い、その椅子に腰を下ろす。
私が座ったのを確認して、先生は作業の説明を始めた。
順序を立てて、わかりやすい説明。
彼の受け持つ国語の授業でもそう感じていた。
「— よし、わかったか?相川」
机に並べられた資料を決められた枚数取り、
ホッチキスで止める。
単純作業だ。
私は大きく頷き、右手に置かれたホッチキスを手に取る。
「大丈夫ですよ。それよりも、会議始まってませんか?」
壁にかけられたアナログ時計が1時を指していて、私はそう尋ねた。
生徒たちが帰ったタイミングで、キリよく始めるなら1時だろうと予想した。
私の問いにあんぐりと口を開け、ヤバい!と動揺が隠せない先生。
ドタバタと会議へ向かう準備を始めた。