私しか、知らないで…
思い切って電話した
紫苑 Sion
出てくれるかな…
「はい!」
すぐ出たし
声がデカい
「あ、オレ…です…」
「うん、うん、亜南くん
どーした?」
なんで来なくなったの?
なのに
なんでそんな普通なの?
「あ、今、アパートの下にいて…」
「アパートって、どこの?」
「え、えっと…
紫苑さんのアパートの…」
ストーカーじゃん、オレ
「え、私の?
じゃ、おいでよ!
待って…」
ガチャ…
2階の1室のドアが開いて
彼女が出て来て手を振った
「おいで!」
手招きされて
オレは階段を上った