私しか、知らないで…
「北翔、今日オレんち来る?
山田も来るって…」
帰りの玄関で北翔が田中に誘われてた
「あ、ごめん…
オレ、花澤と帰らなきゃ…
その後、行けたらいく」
北翔と帰るようになって数週間たった
「なんだ、オマエら付き合ってんの?
毎日一緒に帰ってさ」
前田が冷やかした
「北翔、私ひとりで帰れるから平気だよ
遊びに行きなよ
もぉ大丈夫だと思うから…
明日からも…」
「いや…
今日も一緒に帰るし
明日からも一緒に帰ろう」
「んー…でも…」
ホントは友達と遊びたいよね
「ほら…行くぞ!」
北翔が振り返って言った
「あ、うん…」
小走りで北翔の後ろに追いついた