私しか、知らないで…

「北翔、今日オレんち来る?
山田も来るって…」



帰りの玄関で北翔が田中に誘われてた



「あ、ごめん…
オレ、花澤と帰らなきゃ…
その後、行けたらいく」



北翔と帰るようになって数週間たった



「なんだ、オマエら付き合ってんの?
毎日一緒に帰ってさ」



前田が冷やかした



「北翔、私ひとりで帰れるから平気だよ
遊びに行きなよ
もぉ大丈夫だと思うから…
明日からも…」



「いや…
今日も一緒に帰るし
明日からも一緒に帰ろう」



「んー…でも…」



ホントは友達と遊びたいよね



「ほら…行くぞ!」



北翔が振り返って言った



「あ、うん…」



小走りで北翔の後ろに追いついた



< 71 / 250 >

この作品をシェア

pagetop