こんな思いを···いつまで

···静


静は、毎日を優雅に楽しく
過ごしていた。
仕事帰りにエステや買い物
職場の仲間と食事や飲み会
翼がこれない日は、
そんな風に過ごしていた。

翼が来る日は、夕飯を作り
翼を待ち
翼に抱かれた。

心穏やかだった·····

「静、3月20日に入籍が決まった。
その日から、ひまりが俺の部屋に
越してくる。
しばらくは、こちらには来ない。」
と、翼に言われるまでは····

« 入籍 »のその言葉に
ドクリ···と、胸がなった。

翼の正妻は、彼女で
私は····愛人····
わかっていたこと···だが····

それでも、翼が
私を選んでくれる····
そんな風に
どこかで
思っていた······

「そう···わかった···」
と、やっと伝えて
振り向き
「じゃ、沢山··抱いて」
と、言って
翼にお風呂に入るように伝えた。

安全日だと···言うつもりだが···
もしもの事を考えて
避妊具の全てに針で穴を開けた
照明は、暗いから気づく事はない
先に子供を授かれば····
と、翼は言っていたから····

翼は、お風呂から出ると
直ぐに私を抱いた
安全日だから、そのままで····と
言ったが
一回目は、避妊具を使用したが
二回目からは、なし崩しに
使用する事はなかった。

この翼の身体を
あの女が抱くと思うと
堪らなく····
いつまでも····身体を繋げた。
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