LOVE and DAYS…瞬きのように
「このまま嫌われたらどうしようって、考えてたんだから」
「うん」
「健吾が急に遠くなったみたいで」
「………」
「だから、すごく怖くて――」
「莉子」
まるで優しく叱るような声だった。
「もういいから、早くこっちに来い」
「……っ」
あたしは震える足を動かし、階段を上る。
健吾は見守るように微笑みながら、あたしを待ってくれている。
あと4段、あと3段――
そのとき、急に腕をつかまれ
抱き上げるように引っ張られた。
「俺は、お前が好きだ」
健吾の腕の中で聞いた言葉。
「これでもまだ不安か?」
耳元で響くその言葉に、ぷるぷると首を振る。
まわされた腕に力がこもり、息が止まるほど強く、健吾の胸に抱かれた。