LOVE and DAYS…瞬きのように

「で、あんたらって仲よくやってんの?」

アキがテレビの方に顔を向けたまま尋ねてきた。


「あ……うん。それなりに」

「そう」
 
興味なさそうな返事。

でもきっと、彼なりに気にしてくれていたんだろう。


「あっ、だけどね」
 
と、あたしが言うと、アキとシンさんがこっちを向いた。


「どうかした? 莉子ちゃん」

「うん、あのね。実はここに来る前も、健吾に叱られちゃって」


あたしはさっきのナンパ男のことを説明した。

健吾が追い払ってくれたこと、そして、ひとりでフラつくなと注意されたことも。
 

話し終えると、ふたりはなぜか狐につままれたような顔になっていた。

シンさんはパニックの頭を整理するように、ゆっくりと尋ねてくる。


「えっと、あいつがナンパを追い払ったって?」

「え、はい……」


なんだ、なんだ? 

どうしてこんな反応なの?






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