LOVE and DAYS…瞬きのように
中には健吾とシンさんがいるらしく、真剣なふたりの声が聞こえてきた。
「莉子ちゃん、相当泣いたんじゃねぇの?」
「……そうだな」
「ま、お前の気持ちもわかるけどさ。
でも一応、あの問題の半分は解決したじゃん?」
「ダメだ。まだ半分、残ってる」
何を言っているんだろう……。
半分解決して、半分はまだ?
あたしにも関係していることのはずなのに、まったく意味がわからない。
遠いよ、健吾……。
ドアの前で立ちすくむあたしは、部屋に入っていく勇気なんかとっくに萎んでしまっていた。
「健吾。あんまり意地はるなよ。俺らがいるんだから頼れ」
シンさんの言葉に、健吾の返事はなかった。
と思うと、中から足音が近づいてきて
勢いよくドアが開いた。
「……っ」
ぶつかりそうなほど近い距離で、向かい合ったあたしと健吾。
見開いたお互いの瞳に、お互いが映る。