LOVE and DAYS…瞬きのように

翌日の日曜日。

学校が休みのサヨさんは、昼過ぎからコンビニでアルバイトだ。



「帰るのは夜の11時くらいになるから、相鍵、渡しておくね」

「ありがとうございます。あ、あとでケンのお散歩してもいいですか?」

「ぜひよろしく!」

 

パワフルなサヨさんが出ていくと、部屋の中は急に静かになった。


ケンはすやすや眠っていて、相手にしてくれない。

テレビをつけてみたけれど、つまらなくてすぐ消した。
 

……あたしも早くバイトを見つけなきゃ。

退屈だとよけいに心細くなってしまう。
 


しばらくするとケンが起きたので、散歩に出かけることにした。

川沿いの道は気持ちのいい風が吹き、ススキがさわさわと揺れている。



あたしは駅前の売店でアルバイト情報誌を買って、ベンチに座った。

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