LOVE and DAYS…瞬きのように

こうしてあたしのバイト探しは、一から出直しになるはずだった。

そこに救いの手を差し伸べてくれたのが、サヨさんだった。


「あたしが働いてるコンビニはどう? 歩いて行ける距離だし」
 

前のバイトをやめた理由を深く追求せず、そう言ってくれたサヨさん。


「でも……許可証とか用意しなきゃダメですよね?」

「たぶん大丈夫。店長はあたしの彼氏だもん」

「そうなんですか!?」
 

面食らうあたしの背中を、サヨさんはバシバシ叩いて笑う。


「いや~、健吾くんみたいにイケメンじゃないから、莉子ちゃんに見せるの恥ずかしいんだけどねぇ。
性格はいい奴だから、きっと力になってくれるよ」


「……ありがとうございます」
 


次の日、面接でサヨさんの彼氏に会った。


サヨさんの言うとおりイケメンではないけれど、純朴で優しそうな人。

バイトのみんなからは“ノブさん”と呼ばれていた。


「誰も僕のこと、店長って呼んでくれないんだよねぇ」
 

そう言って頭をかく彼は、たしかに“店長”というより“ノブさん”って感じだ。


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