クールな彼の甘苦い罠
「 今日、部活休みでしょ?
うち来ない? 」
って 美人でスタイル抜群の先輩は
可愛く笑って平石を誘う。
二人はすごくお似合いで、、
先輩の言葉に息をすることを忘れそうになった。
「 あぁ。… また連絡する 」
って 表情は全く変えない。
「 じゃーね、紫月 」
先輩は肩をポンポンと叩くと
すぐにその場を去る。
別に私には関係ない、
平石が誰と何をしようとも。
だけど 何を話していいかも分からないし、
「 教室、戻ろっか〜 」
って 教室までを歩く。
稜矢くんと菜桜は2人で話が盛り上がっていて、
「 先輩に対して いつもあんな態度なの? 」
って笑いながら聞くのに
「 別に関係ないだろ、うざい 」
って 低い声で冷たく私に言うんだ。
その表情は本当に触れられたくないことを表しているのか、
「 … ごめん 。」
平石のことを見ることができず、
沈黙が続いてしまい、
菜桜と稜矢くんに「 私、後から戻るね 」って言うと近くのトイレに行って気持ちを落ち着かせる。
その後、先輩の家に行ったのかは分からない。