私の罪
「やっぱ、俺ん家来ないよね?」

「・・・」

私は、どう反応したらいいか返答に困った。

「ごめん、嫌ならいいんだ!ごめん、気にしないで!」

「ううん、こちらこそごめん・・・」

今の私には「法律」「犯罪」という言葉が重くのしかかり、それを犯してまで彼に抱かれたいという気は起きなかった。

ーーー

それでも、少しずつではあったがりょうのことを好きになりかけていた。

私は、何か抜け道はないかと思い、「未成年との性行為」について調べ始めた。

未成年に関する法律は、青少年育成条例に定められていた。

それによると「何人も、青少年に対し、みだらな性行為またはわいせつな行為をしてはならない[青
少年育成条例31条]」と書いてあった。

「みだらな性行為」とは、単に自分の性欲を満たすためだけにする性交をいうようだった。

では、「自分の性欲を満たすためだけ」ではないから大丈夫ではないだろうかと他にも色々と調べてみた。

どうやら、未成年には「淫行」をしてはいけないようだった。淫行も「みだらな行為」とほぼ一緒の意味だけど淫行の定義をあげるとこんな感じだった。

「淫行」とは、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいう。

他にも調べてみた。

それによると親が認めた婚約者の場合は、認められるケースもあるようだけど、それには「真摯な恋愛感情に基づくもの」を証明する必要があった。

だけど、それを証明するのは至難の技だった。

いつから交際をスタートしたのか、メールでのやりとりや日記での記録などお互いが親から認められた健全な恋愛関係であることを証明をしなければならないため、認められることの方が逆に不可能に近かった。

そもそも、私達はそんな関係ではないし・・・。

本当に未成年とやってはいけないのか。
< 10 / 45 >

この作品をシェア

pagetop