私の罪
そして、ドギマギしながら待っていると急に携帯に着信が入った。

りょうからだった。

「あ、もしもし!」

「もしもし、ごめん、遅れて!」

「ううん、大丈夫!今、どこ?」

「俺、今、緑色のバスら辺にいるんだけど・・・さくらはどこ?」

「私は、その目の前のハチ公前だよ。分かる?」

「う〜ん、人が多すぎて・・・。あ、もしかしてあれかも!さくら、紺のワンピース着てる?」

「うん、それかも!」

「分かった!」とりょうが言って電話が切れた。

あぁ、そろそろ来るんだなと思っていたら「さくら?」と声がして私はその方を振り返った。
わ・・・。思わず声が出そうになるのを堪えた。

身長170cm、MY FIRST STORYのHiro似のイケメンだった。

「あ、ハジメマシテ」と思わず片言になってしまった。

「さくら、何、片言になってんの!」と茶化した後、「さくら、可愛いね!」と言ってきた。

「あ、ありがとう!あ、りょうも格好いいよ!」とすかさず言うと「え!?マジで!?超、嬉しい」と彼も笑顔で答えた。

あ〜こんなイケメンだったなんて、びっくりした。

彼の髪は、少し茶色味がかかっていて髪型は前髪があるツーブロック・ショートだった。

服は、ロゴがデカデカと書かれたちょっとダボっとした白Tシャツにちょっとダボっとしたパンツを履いていた。

そして首には長いネックレスが。

最近の若い子は、こんな服装をするのかな?と思った。

隣に並んでカラオケ店を目指す。

スクランブル交差点で信号待ちをしてるときに、りょうが「その服装可愛いね」と褒めてきた。
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