ささやきはピーカンにこだまして
「いつか…ちゃんと呼ぶよ。……まだ待って。ねっ」
「…………」
今。
わたしの胸、きゅん…と、した。
本当にもう。
フェイントがうまいんだから、この子は。
「空…真っ青だ」
「うん……」
きみのその、素直なところが、好き。
気持ちを話してくれるのは、とてもとてもうれしいよ。
「結構、プレッシャーなんだよ、これでも」
「そうじゃなかったら、怒るよ」
わたしがときどき、きみをかわいいって感じるのも。
きみが、わたしに遠慮しちゃうのも。
全部、全部、ひっくるめてわたしたち。
先輩で後輩で。
年上で年下で。
女の子で男の子な、わたしたちなんだもの。
準……。
今またわたし、すっごく、きみが好きになったよ。
そのままだと、ふたりでいつまでもぼーっとしてしまいそうだったから。
わたしはどんどん少なくなるわたしのなかの《先輩》を総動員して立ち上がる。
「…ほら。いつまでものんびり空なんか見てないの。――さ、帰ろ。練習、練習」
「うん」
わたしが立ち上がっても、まだ準はぼーっと空を見てる。
「こーら。いつまでもそんなことしてたら、体育館に入ったらもなにも見えないよ」
「ねえ、初めて会ったときのこと、おぼえてる?」
――この子は、もう。
「たった3カ月前のことを忘れるほど、おばあさんじゃないわよ」
「やっぱりなぁ」
なによ。
「この空を見てたら……。なんかきゅうに、いやになっちゃった」
ふう…。
「…………」
今。
わたしの胸、きゅん…と、した。
本当にもう。
フェイントがうまいんだから、この子は。
「空…真っ青だ」
「うん……」
きみのその、素直なところが、好き。
気持ちを話してくれるのは、とてもとてもうれしいよ。
「結構、プレッシャーなんだよ、これでも」
「そうじゃなかったら、怒るよ」
わたしがときどき、きみをかわいいって感じるのも。
きみが、わたしに遠慮しちゃうのも。
全部、全部、ひっくるめてわたしたち。
先輩で後輩で。
年上で年下で。
女の子で男の子な、わたしたちなんだもの。
準……。
今またわたし、すっごく、きみが好きになったよ。
そのままだと、ふたりでいつまでもぼーっとしてしまいそうだったから。
わたしはどんどん少なくなるわたしのなかの《先輩》を総動員して立ち上がる。
「…ほら。いつまでものんびり空なんか見てないの。――さ、帰ろ。練習、練習」
「うん」
わたしが立ち上がっても、まだ準はぼーっと空を見てる。
「こーら。いつまでもそんなことしてたら、体育館に入ったらもなにも見えないよ」
「ねえ、初めて会ったときのこと、おぼえてる?」
――この子は、もう。
「たった3カ月前のことを忘れるほど、おばあさんじゃないわよ」
「やっぱりなぁ」
なによ。
「この空を見てたら……。なんかきゅうに、いやになっちゃった」
ふう…。