その日までさよならだね。

「ラ…イ…?」

ライは切なげな表情をしながら俺を労わるように側に寄ってきた。

その動きがたまらなかった。

未来が落ち込んだ時俺らにもどうしようも出来ない時ライは決まって未来の側で頰を舐めるのだ。

ライのその姿は、未来が生きて居た時と何も変わらなくて…

俺たちは、少しだけ変わっていて…

例えばご飯を作る量が少しだけ減ったり、

家が余りに静かだったりと変わってしまったのに…

ライはまるで今も未来と共に生きてるようで……

ライが拭ってくれた涙は止まることは無くさらに溢れていった。

涙が留まる(とどまる)ことを知らずに溢れ(あふれ)て止まなかった。

涙と同じように言葉が自然とこぼれ落ちた。

「俺は…俺は……」
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