ずっと気づかなかっただけ。
「え?あ、ほんとだ。」
なっちゃんがコサージュを丁寧に外してくれて、
2人で覗き込む。
「っ!好きっ!!」
大喜びの私と、苦笑いのなっちゃん。
「ほんと、甘いというか、特別扱いだよねぇ。」
花びらについていた黒色は、
花びらの後ろに文字が書いてあったからで。
その文字は、
『おめでと』のたった四文字。
でも嬉しい。
だってこの字は私を甘やかしてくれるお隣さんの字だから!
「すごい!奇跡!っは!でも他の人の手に渡る可能性もあったんじゃ…奇跡だ!チカくんに写真送る!」
「いや絶対千景先輩、狙ってたと思うけど…まぁいいや。真白、写真撮ってあげる。」
なっちゃんにスマホを渡して、
ピースをつくる。
実は今日は去年の誕生日にチカくんから貰った白のレースのリボンがついたゴムをつけてたから、
それもうつるように頑張る。
驚くかなぁ〜