カフェのイケメン君が私のウソ彼です
こんなに踏み込んで心配をしてくれる人は初めてだ。


話しちゃっていいのかな。
親身になって聞いてくれる宮くんだから、きっと打ち明けられるだけで私に寄り添ってくれる。


でも、根本的な解決なんて出来ないよ。


あんなにも巻き込みたくないって思っていたはずなのに、話せば楽になるって心が傾き始めている。


どちらも言葉を発しないまま店についた。


でも、宮くんは表の扉も通り過ぎる。
店の裏に周ると荷物を置き、鍵を取り出し、扉を開けた。


「今日、お店やってる、って…」


「お昼だけで夜は休みの日。適当に座っててください。」


私を店のほうに案内すると、再び奥へ入っていった。


いつもと変わらぬ暖かい照明がともる店内。


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