カフェのイケメン君が私のウソ彼です
だけど、そんなこと、できるはずがない。
もし全部知ってしまったら宮くんが部外者というには難しくなってしまうんだから。


「それはできません。そんなことしたら、私、宮くんのお店に行きづらくなるので。」


「一人で抱えこんで辛くないですか。そんな表情しているのに放っておけませんよ。」


そんなにひどい表情をしているのかな。
まだ頑張って笑顔をキープしているつもりなんだけどな。


「もう暗くなりますし僕の店まで来てください。」


もう一度、店まで来てというと、大量の荷物を詰め直し片方の手で持ち上げる。


そして空いた手で私の腕を引っ張るように歩き始めた。
つられるように私も歩き始める。
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