カフェのイケメン君が私のウソ彼です
こういうところって値段いくらくらいなんだろう。
財布にあんまりお金ないのにな。


「急だし、個室だし、なんかいろいろごめんね。」


「そんなに気にしなくてもいいよ。ここって洋食屋ってよりはイタリアンレストランだよね?」


「僕も来てからそう思った。」


「来たことなかったの?」


「何年か前に1回来ただけかな。」


「さっき会った人が友達なんだよね?」


「そうだよ。陽太の話はいいよ。どうせなら僕の方に興味を持ってほしいんだけど。」


なんてことを言うんだ、この人は。
友達のことを聞くのは、浩くんの友達だからなんだよ。


最近気づいたけれど、甘い言葉をサラッとこぼす。
慣れているなって思うと悲しくなる。


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