カフェのイケメン君が私のウソ彼です
2人で夜道を歩く。
長い時間過ごしていたらしく、外も人がまばらになっていた。


半歩前を行く浩くんの顔を盗み見ることができる。
その横顔を見ているとやっぱり好きだなって思う。


私に優しさを向けてくれる浩くんには、好きな人がいる。


今まで目をつぶってきたことを強制的に直視させられた。


胸が苦しくなる。
涙が出そうになる。


それでも今、私と一緒にいてくれる、という事実が私を喜ばせる。

駅も過ぎて歩いて私のマンションまで送ってくれた。

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