今日からニセモノお姫様!





「でも!私、高校生!未成年!親の許可がないと…」

「その心配も無用です」

「へ?」


嫌な予感がする。
必死に弁明する私に冷静沈着な不審者執事。
もう、やばい匂いしかしない。


「親御さんから許可はもう頂いています」


ほら、ね。
なんてこった。

私の契約書ではない他の契約書のような紙を不審者執事が私に見せる。
なんて書いてあるかわからないがその紙には確かに自分の母親と父親の名前、ついでに印鑑までしっかり押されてあった。


もう、おしまいだ。


「そういう訳で本日よりよろしくお願いします、乙女様」


不審者執事が淡々と本当によろしくお願いしたいのかわからない表情でそう言った時、私は桜野 鈴音から華宮 乙女様へと成り代わることになってしまったのであった。


最悪だ。
次回より契約書にサインをする時はきちんと読んでからサインすることを心に固く誓おう。








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