【完結】偽り夫婦の夫婦事情〜偽りの愛でも、幸せになれますか?〜
「ありがとうございます……。すごく、嬉しいです」
「よく似合っている。やはりこれを選んで正解だった」
「……本当に、ありがとうございます。こんな良いものもらえるなんて、思ってなかったので。びっくりしました」
こんな素敵なモノをもらえたわたしは、なんて幸せな妻なんだろう……。本当にそう思った。
これが、夫に愛されている妻ということなんだろうな……。なんて思いながら、棗さんの顔を見つめた。
「……なんだ。そんなに見つめられたら、理性が飛びそうなんだが……?」
「へっ!?あ、す、すいません……。そんなつもりは、なかったんですが……。すごく嬉しかったので、つい……」
「冗談だ。……でもそんなに喜んでもらえて、嬉しいよ。これからも鷺ノ宮家の妻として、よろしく頼むよ。聖良」
「……はい。わたしの方こそ、よろしくお願いします」
わたしはこれからも鷺ノ宮棗の妻として、彼をずっと支えていくことを誓った。