【完結】偽り夫婦の夫婦事情〜偽りの愛でも、幸せになれますか?〜




 「……おやすみ、聖良」

 「おやすみなさい……」

 その日は棗さんの体温が妙に安心感があって、よく眠れた気がした。

 それからしばらく経ち、妊娠4ヶ月目に入った。4ヶ月目に入ってからは、前よりも少しだけ食べられるものが増えてきたのが自分でも分かった。

 最近では大嫌いだと言っていたタコの酢の物を食べるようになっていた。あれだけタコが苦手で、食べることを拒んできたのに。なぜか酢の物が食べてみたくなって、挑戦してみたら。……まさかのタコの酢の物が食べられたのだ。

 わたしにしては、すごい進歩だなと思った。しかも苦手な辛い物まで食べられるようになったのだ。辛い物は昔から苦手で、ちょっとピリ辛でもムリな人間だったのに。

 コンビニで買った結構辛めの担々麺や辛めの麻婆豆腐を口にした時、なぜだか不思議だけど。美味しいと感じたのだ。……確かに辛いのに、今までのわたしでは想像出来ないくらいに美味しいと感じて、そして完食出来たのだ。すごいなと思った。



< 220 / 264 >

この作品をシェア

pagetop