【完結】偽り夫婦の夫婦事情〜偽りの愛でも、幸せになれますか?〜
【鷺ノ宮棗の母の涙】




 「……ん……」

 朝、カーテンの隙間から光が差して。その眩しさで目を覚ました。目を覚ますとそこにはもう棗さんはいなかった。時計を確認すると、時間は朝の7時を過ぎていた。……棗さん、もう起きてる時間だ。休みなのに起きるの早いんだな、棗さん。

 「……ん?」

 あれ……?なんか今日、とても変な感じがする。なんだろう。この違和感……。そんなことを思いながらキッチンに行くと、棗さんはどうやら朝ご飯を作っているようだった。
  
 「……おはようございます。棗さん」

 「あ、おはよう聖良。……体調はどうだ?」
 
 「はい。なんだか大丈夫そうです。……お仕事休みなのに、早いですね?」

 棗さんはキッチンでホットサンドとサラダをを作っているようだった。

 「なんか目が覚めてしまって。……せっかくだから朝ご飯を作ろうと思ってな」

 「なるほど……」
 
 「……聖良も、食べるか?」

 「え?……あっ」

 そう言われると、食べたい気がする。



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