【完結】偽り夫婦の夫婦事情〜偽りの愛でも、幸せになれますか?〜




 「はい。ママ、頑張るからね」

 お腹に手を乗せて声をかけてみると。その返事に反応してか、赤ちゃんが動いた。

 「……動いた」

 動く度に感じる赤ちゃんの鼓動が、とても嬉しくて。微笑みが止まらない。

 「赤ちゃんの鼓動を感じると、嬉しくなるよね」

 「はい」

 友香里さんは「分かるよ〜。わたしも赤ちゃんが動くのを感じる度に嬉しくなるんだよねぇ」なんて言いながら、子供たちを見つめていた。

 「子供たちもね?また下の子が生まれるって分かってから、お兄ちゃんになるんだなって自覚してて。早く生まれてきてねって何度も赤ちゃんに向かって言ってるの。……それを見る度に嬉しくなってね。この子はきっと、心の優しい子になるだろうなって思うんだ」

 「……素敵です。きっと友香里さんの子供たちは、優しくて心の温かい子になりますね」

 「聖良さんの赤ちゃんも、きっと優しくて心の温かい子に育つと思うよ。……わたしも、そう思ってるよ」

 「……ありがとうございます。友香里さん」


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