【完結】偽り夫婦の夫婦事情〜偽りの愛でも、幸せになれますか?〜


 「……聖良、どうした?」

 「え?あ、いえ……」

 また車に乗り込み、わたしたちは自宅へと運転手さんの運転でまた戻った。……相変わらずカッコいい横顔だな。肌もキレイだし。

 「聖良」

 突然名前を呼ばれて、棗さんのほうに振り向く。
 
 「はい?何でしょうか?」
 
 「今日は嬉しかった」
  
 「え?」

 「お前と一緒に食事が出来て。嬉しかったよ。たくさん話も出来たしな?」

 「……はい」

 「これからも、なるべく時間がある時はふたりで話をしよう。お互いのことを」

 「……はい。そうですね」

 「俺もお前のことをもっとよく知りたい。……妻としてではなく、俺の好きな女性として。お前のことをもっとよく知っておきたい」

 「はい。わたしも、あなたのことをよく知っておきたいです。……棗さん、あなたはわたしが永遠の愛を誓いあった人ですから。……旦那さんのことをよく知ることは、当然のことだと想います」

 「そうか。それもそうだな」


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