K氏のクリスマス
 発作が収まったのではない。私は死んだのだ。XVIIは全部で四体あった。彼らは、私の妻と子供らは、残りの一体に私のペルソナをダウンロードしたのだ。うむ。そうであるなら現実を受け入れよう。だがしかし、それなら、前の、長年お世話になったあれはどこある?

 目の届く範囲にはなかった。ラボの中にはいないようだ。

「なあきみ。私の・・その、どこにあるの?」
「何のこと?」

 妻に尋ねてみたが妻はキョトンとするばかり。
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