政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
短編:会社でのふたり
 元通りの日常が帰ってきた。

 今日も会議室で私と秋瀬くんは、恒例のバトルをする。

「また和泉ちゃんと秋瀬と、最終決戦かぁ」

 そう言う葉鳥さんは、もうわかっていてやっているのだと思う。

「しろちゃん、自信のほどは?」

 毎回飽きもせず秋瀬くんは私をからかってくる。

 わざわざ高い位置から見下ろしてくるその顔を睨みつけ、ふん、と顔を逸らした。

「秋瀬くんにだけは負けない」

「で、勝ったことは何回あったんだっけ」

 言ってみろよ、と秋瀬くんが心から楽しそうに煽った。本当に、この男は私を怒らせることに関して天才的なまでに才能がある。

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