政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
わざとらしく肩をすくめると、秋瀬くんは私の方へ近付いてくる。
エレベーター内なんてそう広くはない。だから、ぎくりとしたときにはもう、秋瀬くんが目の前にいた。
「な、なに?」
「かわいいなーと思って」
とん、と秋瀬くんが私の顔の真横に肘をつく。三十センチの身長差を埋めるように屈むと、私に顔を寄せてきた。
「キスしていい?」
「だ……だめに決まってるでしょ」
仕事は仕事、家は家、ときっちりわけたい私と違い、秋瀬くんはふたりきりになると会社でもすぐにこういうことを言う。からかい半分、本気半分というところだろう。目は笑っているけれど、すぐにも唇が触れる距離まで詰められる。
エレベーター内なんてそう広くはない。だから、ぎくりとしたときにはもう、秋瀬くんが目の前にいた。
「な、なに?」
「かわいいなーと思って」
とん、と秋瀬くんが私の顔の真横に肘をつく。三十センチの身長差を埋めるように屈むと、私に顔を寄せてきた。
「キスしていい?」
「だ……だめに決まってるでしょ」
仕事は仕事、家は家、ときっちりわけたい私と違い、秋瀬くんはふたりきりになると会社でもすぐにこういうことを言う。からかい半分、本気半分というところだろう。目は笑っているけれど、すぐにも唇が触れる距離まで詰められる。