運命の一夜を越えて
「どうしても俺も仕事があると、彩を一人にしちゃうだろ?お義母さんが来てくれるって言ったから、お言葉に甘えることにした。」
「部屋って・・・」
「本当はここに一緒にって誘ったんだけど、それだけはくつろげないから嫌だってお義母さんが。」
渉が母を見る。
「当たり前でしょ?だって新婚なのに居座るほど無神経じゃないわよー。」
まだ状況がつかめない私。

「とにかく座ってお茶でも飲みましょ。あっおばあちゃんの梅干し、持ってきたわよ。」
「え?」
「まだまだ家には梅干し残ってるから。こんな時こそおばあちゃんあなたに食べてほしいんじゃない?」
母はそう言って荷物の中からガサゴソと大きなタッパーを出した。
「キッチン借りるわよー。彩は座ってなさい?顔色悪いしボロボロよ?」
笑いながらキッチンに向かう母・・・。

その姿になぜか泣きそうになる。

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