運命の一夜を越えて
私は身支度を整えてから会社を出た。

外は少し雪が降っている。
温かな暖房の聞いた会社から、一瞬にして氷点下の外へ出てずきりと頭が痛んだ。

朝から少し頭痛がする。

これは緊張して夕べ眠れなかったからじゃないと言い聞かせながら私はヒールのかかとを鳴らしながら歩き始めた。

地図アプリを見ながら歩いていると、店の近くまで来た。
このあたりかな・・・きょろきょろをあたりを見てから再び携帯の地図に視線を落とす。

その時『ドンッ』と誰かにぶつかってしまった。

後ろに倒れそうになる私の体を、とっさに腕をつかみ引っ張ってくれたその人に「すみません」と顔をあげずに告げる。

「お疲れ」
頭上から聞こえたその声に顔をあげると、そこには見覚えのある顔。
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