運命の一夜を越えて
そこにはたくさんのDVDと撮影機材が入っていた。

「彩は、あなたが買ってきてくれた絵本を読んだり、二十歳の誕生日になるまで毎年誕生日に子供に見せるDVDを録画しているの。体調がいい日は朝から晩まで撮影していることもあったのよ。最近は息が続かないから何日もかけて1本のDVDを撮影するのがやっとだけど。」
知らなかった・・・。

DVDには彩の字でラベルが書かれている。

「男の子だったら好きな女の子を落とす方法とか、彼女ができて困った時の対処法とかを話したり、女の子だったらお化粧の仕方や彼氏との付き合い方を話したり、いろいろとお腹の赤ちゃんのことを考えて内容を決めてるみたい。」

彩はもう・・・覚悟をしているんだ・・・。

俺は頭ではわかっていても考えないようにしていたのに、彩はとっくに覚悟を決めて、その準備をしていたんだ・・・。

彩は・・・子供が生まれても、自分はそばにいられない未来を・・・覚悟していたんだ・・・。
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