最後の悪夢

「マジでしんどいなら無理すんなって」

「……ごめんなさい」



小さな声で答えたら、凛上が自分の学ランの上を脱いで、私にかけてくれた。それから吐いたものから視線を反らすように、促した。

体が熱かった。


「さっきの。車突っ込んできたの、見ただろ? 我慢してた?」

「……多少は」

「我慢ばっかりしても、いいことないよ」



凛上がため息をついて、私の前にしゃがんだ。
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