最後の悪夢

合宿への参加は当然ながら親の許可、生徒の意思が必要だった。

私はその日のうちに、親の欄にもサインをして持っていたはんこで印を押して、その紙を提出しようとした。


そしたら担任の先生に、もう少しよく考えたら?と言われてしまった。



「旭は優秀だから、別にこれを受けなくてもいいんじゃないか?」

「でも、受けたいです」

「……」


先生が沈黙した。
私は笑顔で問った。


「意欲的な生徒は嫌いですか?」


先生はまた、沈黙した。
それから少しして、やっぱりもう少し考えなさい、と私に紙を突き返した。

私は納得がいかなかったけど、とりあえず受け取ってその場を後にした。
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