最後の悪夢

ダイニングのテーブルにはオムライスが置かれていた。「帰るのが遅くなるので、置いておきます。温めて、好きなときに食べてね」と母の文字。

……勉強しよう。


私は自分の部屋に向かい、そこで勉強することにした。

鞄を床におろして、一旦ベッドに寝転がる。報告、面倒くさいな。母も疲れているだろうに、どうして許可なんかわざわざ……。

ため息をついて、充電器の差してある携帯を手に取る。


学校は携帯禁止だけど、家に帰ってそんなに長く触っているわけでもない。

ただなんとなくスマホを触って、SNSも見たりして、過ごす時間。


無駄だなあ。これなら勉強した方がいいな、と思いながら、画面の上で指を滑らせる時間。
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