最後の悪夢


「今からは一緒に行こ」



凛上はシオンの前に手を差し出した。
突然のことにシオンは少し躊躇ったようだったけど、凛上の手を取った。

私はきっと凛上と誰かが手を繋いだら、羨ましいって感情がわいてくるのだと思っていた。でも違った。そんなことなかった。


私はシオンのことが好きだ。
だから仕方がないって、思ったのかもしれない。

三人で歩き出す。









それから何回か、鬼に出会った。

どの鬼も血を流して通路に倒れていた。階段の下には恐らく、階段から落ちたような死体があった。


生徒の死体も見た。
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