最後の悪夢


腕時計を見て時計の針が進んでいくことをただ呆然と、一人で確認するしかなかった。

それで対策でも練っておこうと思って、ずっと妄想していた。

もしここがバレたら屋上から飛び降りないといけないのか、と考えていた。

最悪鬼が入ってきて、みんなが混乱しているどさくさに紛れて、ここを抜け出して。またかくれんぼを続ける、なんてことも考えていた。

辺りが寝息を立て始めて、見張りも眠り始めて。どうみてもみんな気が緩んでいる、今が危ない、とずっと考えていた。






けれど偶然か必然か、奇跡か、
その後鬼がこの隠れ場を見つけることはなかった。

鬼ごっこの終わる時刻。朝が来たのである。本当に奇跡のように思えた。

午前七時が訪れれば、床越しに放送が聞こえてきた。
< 91 / 456 >

この作品をシェア

pagetop