赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―
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「はい。確かに受け取りました」



お昼ご飯を食べた後、大上先生に出し損ねた物理のプリントを提出した。



「いつも遅れてすみません」

「ははは。大丈夫ですよ。ほぼ白紙で出す人がいる中、雨村さんはちゃんと問題を解いて出してくれますから」



白い歯を見せて笑う大上先生。


白紙で提出……そんな人もいるんだ。初耳。

解けなくてもせめて空欄は埋めたほうがいいと思うけど、難しいから諦めちゃったのかな。



「今年の冬休みは宿題出しますか?」

「そうだねぇ、夏休みに出したから今のところは考えてないよ。まぁ、赤点の人にはたっぷり出そうかな」

「ええっ⁉」

「はははっ。雨村さんは中間でいい点取れてるので、よっぽど低い点を取らない限りは大丈夫ですよ」

「そうですか……?」



ホッとしたものの、なかなか鬼畜な先生に、赤点の人とほぼ白紙の人が心配に思えてきた。

一見穏やかそうだけど、学生時代の話からすると、怒らせたら怖いタイプなんだろうな。
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