一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
兄も、小説を書いている時が1番落ち着くって言ってたのに…


その兄に好きな人が出来たって聞いた時は、本当に…驚いた。


僕達兄弟は、死ぬまで本物の恋愛なんて出来ないと思ってたから。


でも…


兄は…


結局、その人と添いとげることは…叶わなかった。


「例え結ばれなくても、彼女を一生愛し続ける」


そう心に決めて。


今は、小説を書くことに心血を注いでいる。


カッコいい生き方だと、僕はそう思ってる。


僕も…


やっと、愛する人に出会えた…


桜桃羽さんは、陶芸しかなかった僕の冷たい心に、生きる希望と言う温かい気持ちを注いでくれた。


これから先の人生を、他の誰かじゃなく彼女と2人で…


最高に良い作品をどんどん生み出しながら、一緒に歩んでいけたら…


僕は…どんなに幸せだろう…


そのためなら、他の物は…


全てを失っても構わないと、真剣に思った。
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