センチメンタルナイト【完】
音のある世界は落ち着く。そういえば仁と仲良くなったキッカケも、また音楽というジャンルのお陰だったなぁ。
なんて懐古の記憶を掘り返していたら、ふいに昨夜の情事が鮮明に蘇り赤面した顔を覆い隠したくなる。

……仁ってば上手だったなぁ。や、私初体験だったし比べようないけどさ。
最近はそういう話あんまり聞かないけど、仁昔から女遊び激しかったし、絶対テクニシャンでしょ。
にしても大きかった……いやいや、それこそ誰と比べて言ってんだって感じだけど。

なんにせよ、これで私もまたひとつ大人になったわけだ。
何事も経験とはよくいったもので、そう考えるとあれはあれで有りな展開だったのかな、なんて笑いが込み上げてくる。

穏やかな日差しが降り注ぐなか、私はボサボサの髪とボロボロの化粧に煌びやかなドレス姿というミスマッチな格好で、一歩一歩確かな意思と共に並木通りを歩いていた。


【センチメンタルナイト】
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