センチメンタルナイト【完】
きっと私なんかよりもはるかに美人で包容力もあって、一星の隣を歩くに相応しい素敵な女性なのだろう。
私ごときが一星と釣り合うわけないなんて今に知ったことじゃなかったのに、いざ本人から真実を告げられると、そのダメージは計り知れぬほど大きなものだった。
心臓を捻り潰されそうな痛みに呼吸をすることすら辛くなる。
何枚かの壁越しに聴こえるみんなの談笑する声や、いきなり歌いだしたスバルの歌声が、今だけは耳障りで仕方が無かった。
いっそその音で私の憂愁を掻き消してくれればいいのに。
しゃっくりをするように肩を跳ねさせながら、たまにむせ返ったりもして泣き続けていると、トイレに誰か入ってくる音が聞こえた。
「夕紀(ゆき)……大丈夫?」
先程の式で六月の花嫁として晴れ姿を拝ませてくれた友人が心配そうな声音で問いかけてくる。
慌てて平気であると返事をしようとしたら、すぐさままたドアが開く音がして「どうしたんだよ夕紀~、もしかして戻しちゃったぁ?」という歩夢の間延びした声が耳に届いた。
ここ女子トイレだぞと突っ込みをいれそうになったが、こぢんまりしたライブハイスのトイレは男女共用であったことを思い出し言葉を喉の奥に引っ込める。
私ごときが一星と釣り合うわけないなんて今に知ったことじゃなかったのに、いざ本人から真実を告げられると、そのダメージは計り知れぬほど大きなものだった。
心臓を捻り潰されそうな痛みに呼吸をすることすら辛くなる。
何枚かの壁越しに聴こえるみんなの談笑する声や、いきなり歌いだしたスバルの歌声が、今だけは耳障りで仕方が無かった。
いっそその音で私の憂愁を掻き消してくれればいいのに。
しゃっくりをするように肩を跳ねさせながら、たまにむせ返ったりもして泣き続けていると、トイレに誰か入ってくる音が聞こえた。
「夕紀(ゆき)……大丈夫?」
先程の式で六月の花嫁として晴れ姿を拝ませてくれた友人が心配そうな声音で問いかけてくる。
慌てて平気であると返事をしようとしたら、すぐさままたドアが開く音がして「どうしたんだよ夕紀~、もしかして戻しちゃったぁ?」という歩夢の間延びした声が耳に届いた。
ここ女子トイレだぞと突っ込みをいれそうになったが、こぢんまりしたライブハイスのトイレは男女共用であったことを思い出し言葉を喉の奥に引っ込める。